「いい会社」は、以下のような特徴があります。
- 職場環境が良い
- 長時間労働がない
- 会社の業績が良い
- 福利厚生が整っている
社員の幸福度が高いため、会社に定着しやすいでしょう。
しかし、「いい会社」でも実際は辞めたいと思う人もいるのが現実です。
そこで本記事では、いい会社だけど辞めたいと思う理由についてご紹介していきます。
その他にも、転職のポイントや退職する際の注意点、会社を辞めていい人と辞めない方がいい人についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
いい会社だけど辞めたい理由
「いい会社」だけど辞めたいと思ってしまう理由はあります。
会社を辞めたくなるのは、人間関係や給料、キャリアなどが原因です。
具体的には、以下の通りです。
- 現状に満足していないから
- 成長したいから
- スキルを習得したいから
- 不安や焦りを感じるから
- 給料や待遇が悪いから
- 人間関係に悩んでいるから
それぞれ解説していきます。
現状に満足していない
緊張感がなく、のんびりと仕事をする人が多い職場で働いていると、焦りを感じる人もいます。
向上心の強い人にとって、「このままぬるい環境で働いてもスキルアップできないのでは」と、不安を感じ辞めたくなってしまうのです。
成長したい
学生時代の友人や同期が他の会社で活躍していると、不安になることがあります。
具体的なものとして以下の要素があります。
- 実績を上げている
- 様々な経験をしている
- 年収が高い
「周りの同期に先を越されてしまう」「このままこの会社にいても成長できなのでは」など、不安や焦りを感じてしまいます。
スキルを習得したい
いい会社は仕事の割り振りがしっかりとされています。
そのため、担当する仕事以外のことをやる必要がありません。
とくに責任が伴う仕事は、管理職や上層部が行うことが多いです。
一般社員に任せられることは、ほとんどありません。
経験を積む機会が少なくなかなかスキルを習得することができません。
そのため、いい会社だけど辞めたいと感じます。
不安や焦りを感じる
会社の業績不振や自分のスキルアップが見込めないことが理由で、将来の不安や焦りを感じることもあります。
会社の業績が下がれば、減給やリストラの可能性もあります。
また、スキルアップできないと転職に不利になります。
自身のキャリアを今後どうしていきたいのか考え、今の会社で実現できそうになければ転職を検討しましょう。
給料や待遇
給料や待遇で不満があり、辞めたいと考えることもあります。
仕事にやりがいがあり、人間関係が良くても、給料が低ければ生活が苦しくなります。
大手企業であれば安定した給料が貰えます。
しかし、ベンチャーや中小企業の場合、売り上げが低迷すると従業員へ還元するのが難しくなります。
人間関係
職場での人間関係が原因で辞めたいと思うこともあります。
なぜなら、退職理由で最も多いのは職場での人間関係だからです。
具体的には、上司からのパワハラや同僚からのハラスメントなど様々です。
人間関係に悩むと心が病んでしまうので、一人で悩まず家族や友人に相談してみてください。
いい会社だけど辞めたいときに考えること
すぐに今の会社を辞める決断をするのはリスクが伴います。
なぜなら、「いい会社」にはいい会社にしかない様々なメリットがあるからです。
そこで、辞める決断をする前に一度冷静になって考えておきたいことをいくつかご紹介していきます。
仕事量
いい会社は、社員一人ひとりの仕事が業務過多にならないよう調整されています。
残業や休日出勤をさせないための処置がされているわけです。
しかし「いい会社」ではない場合、適切な仕事量で調整されておらず、残業や休日出勤が発生してしまう場合があります。
いい会社を辞める前に、労働環境が変わっても問題ないかどうか考えてから決断したほうがいいでしょう。
残業時間
いい会社であれば、残業時間が少ないのはもちろんのこと、しっかりと残業代を支給してくれます。
しかし、いい会社ではない場合、「残業するのはあたりまえ」というような風潮があったり、サービス残業を強いられる場合があります。
給料や福利厚生
いい会社では、給料や福利厚生が整っており、社員に対しての手厚い補償がされています。
しかしいい会社でないと、給料が低かったり、最低限の福利厚生しかない場合があります。
創業して間もない会社やベンチャー企業では、会社の利益が安定していなかったり、会社の規則なども確立されていないことから、社員に還元できないという事情もあります。
いい会社ではない企業に転職する場合は、給料や福利厚生に期待しないことも必要です。
世間体
いい会社で働くと、親や友人から羨ましいと言われることもあります。
しかし、いい会社を辞めてしまうと「どうして辞めてしまったの」「もったいない」などと、非難される可能性があります。
いい会社を辞めると周りから様々なことを言われることもあります。
世間体を気にしないのであれば、辞めても問題ないでしょう。
年齢が上がるにつれて転職しづらい
昨今は、転職するのがあたりまえな時代になり、「転職=不利」ではなくなりました。
企業としても、若い人材を採用したいと考えています。
20代のうちから転職し、スキルアップできる会社に転職する方がリスクが少ないでしょう。
逆に年齢が上がれば上がるほど、企業からは、高いスキルや実績を求められるため、転職の難易度が上がります。
今の会社に満足していないのなら、20代の内から積極的に転職活動をしたほうがいいでしょう。
家族や友人に相談する
心に余裕がないと、人は適切な判断をとれなくなります。
目的もなくただ今の会社を辞めたいという理由で転職してしまうと、次の会社でも不満や悩みができ、転職を繰り返してしまう可能性があるからです。
一人で抱え込まず、家族や友人に相談することで、客観的なアドバイスをもらうことができるので、ぜひ相談してみてください。
自分の考えを整理する
転職先で同じことを繰り返さないために、会社を辞めたらどうなりたいのか、など自分のキャリアプランを考えることをおすすめします。
具体的に、
- 仕事でどんなことを実現したいのか
- 何が得意なのか
- これまでの経験やスキルはどんなことがあるのか
- 強みは何か
など、自己分析を行うことで、自分に合った会社を選ぶことができるはずです。
転職のポイント
ここまで、いい会社だけど辞めたいときに考えることについてご紹介してきました。
辞めるか辞めないか考えたうえで辞める決断をした場合、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
ここからは転職のポイントについて解説していきます。
自己分析をする
転職先で同じような失敗をしないためにも、自己分析をしたほうがいいです。
自己分析をする上で以下の問いを考えてみましょう。
- 自分は、どんな性格なのか?
- スキルや経験は何か?
- 好きなことや得意なことはなにか?
- 自分の強みはないか?
自己分析をすることで転職先での失敗を防ぐことに繋がります。
給料や福利厚生を決める
今の会社よりも給料や福利厚生などの待遇面が極端に悪くなると、転職先でも不満を感じて辞めたくなる可能性があります。
会社の待遇を考慮して転職先を決めることが大切です。
転職サイト/転職エージェントに登録する
会社を辞める決断をしたら転職サイトに登録しましょう。
登録さえしておけば、新着の求人情報が通知されてくるので、仕事をしながら転職活動ができます。
また、合わせて転職エージェントにも登録しましょう。
転職サイトに掲載されていない非公開求人を紹介してもらえることもあります。
履歴書や面接対策などエージェントからアドバイスがもらえるので、上手く活用しましょう。
転職活動を始める
会社を辞めたいと思っていても、次の転職先が決まっていないと不安になります。
転職先が決まっていないのに辞めるのはおすすめしません。
転職先が未定の状態で会社を辞めると、焦りから条件の悪い会社に決める可能性があります。
そうなると転職を繰り返すことになりやすいので、次の会社が決まってから辞めるようにしましょう。
企業の口コミを確認する
求人情報だけでは、その会社が自分に合っているのかどうか判断できません。
給料は良いが、仕事内容にやりがいを感じられなかったり、残業時間が多く辛いことになりかねません。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、企業の口コミをネットで調べたり知り合いから聞いて、転職するか判断することをおすすめします。
転職をもう一度考え直す
今の会社にやりがいを感じなかったり、満足した給料をもらえていない場合、転職することで解決できることもあります。
しかし、環境を変えてみたり上司に相談したりすれば、転職しなくても解決できるかもしれません。
例えば、やりがいを感じられないなら、上司に部署異動できないか相談してみたり、給料を上げられないか交渉してみるのも1つの手です。
転職活動を始める前に、今の会社で実現可能なことはないか検討してみましょう。
退職の注意点
今の会社から退職することを決断したら、すぐにでも辞める行動をしたくなる気持ちはわかります。
しかし、退職の仕方によって職場の人達に迷惑をかけてしまい、前向きな気持ちで退職できなくなる場合があります。
そこで、会社を円満に辞めるための退職する際の注意点についてご紹介していきます。
繁忙期を避ける
退職日はこの日がよいというのは特別ありませんが、なるべく会社の繁忙期は避けたほうがいいです。
理由としては、自分が辞めた後に残された同僚に迷惑がかかる、上司の仕事が忙しくなかなか二人で話す時間をつくってもらえないなどです。
自分の意思が通りやすく、上司にも時間の余裕が持てる時期を狙って退職の旨を伝えましょう。
考えさせる隙を与えない
自身に退職する迷いがあると、退職する旨を伝えるときに上司から引き止められる場合もあります。
退職するとなると迷いや不安を感じやすくなります。
上司に「説得すれば考え直してもらえるのでは」と思われてしまい、退職することができなくなる可能性があります。
しっかりと自分の意思を強くもち、迷いのない態度で上司に伝えてみてください。
事前に伝える
退職する決意が固まったら、なるべく早く上司に辞めることを伝えましょう。
その際に、事前に時間を頂けないか確認をとるのがいいです。
上司の都合のよい時間帯を選び、しっかりとアポを取りましょう。
トラブルを起こさない
退職の意思を伝えるのに本当の理由を正直に伝えるのはトラブルの元です。
会社に対して思うことがあったとしても、本当の理由を伝えるのではなく前向きな理由を伝えることでトラブルを回避できるでしょう。
思いつきで退職しない
特に理由もなくただ会社を辞めたいという理由で退職をするのはおすすめしません。
明確な理由が無いのに退職してしまうと後で後悔することになります。
しっかりと退職理由を明確に持ち辞めた後のプランを考えましょう。
退職日を決める
上司に辞める意思を伝えた後は、就業規則に則り退職日を決めていきます。
その際に、仕事の引継ぎを誰にすれば良いのかや、有給が残っている場合有休消化はどうするのか、など上司と相談して決めていきましょう。
引き継ぎをする
上司と退職日を決めたら後任に仕事の引継ぎ作業をしていきます。
引継ぎは、自分が会社を去った後でも後任者が困らないよう、漏れの無いように引き継がなければなりません。
一緒にやってみたり、引継ぎの資料を作成したりして、しっかりと引き継いでいきましょう。
退職する勇気がでない原因と対処法
今の会社を辞めたいけど上司に勇気をもって退職したいと言えないこともあります。
ここからは、退職する勇気がでない原因はなんなのか?
また、その対処法までご紹介していきます。
人員不足
責任感が強い人ほど「自分が会社を辞めたら、同僚や他の社員に迷惑がかかるのでは」と思いなかなか退職することを伝えられなくなります。
しかし、従業員一人が辞めたところで、会社が回らなくなることはありえません。
確かに残された社員に仕事のしわ寄せがきます。
しかし、人手不足の問題を解決することはあなたではなく会社の経営陣に責任があります。
後任者に引継ぎ作業をしっかりと行えば、何も責任を感じる必要はありません。
人間関係
「退職することを職場の同僚に知られたら人間関係が悪くなりそうだから、辞められない」と、人間関係を気にして退職をあきらめてしまう人もいます。
しかし、我慢したところで状況はいつまでたっても変わりません。
この場合、会社を辞めることを上司に伝えるまで、回りの社員には黙っておくことです。
また、上司に対しても辞めることを口外しないでもらうよう頼んでみるのもいいでしょう。
家族に反対される
会社の上司だけでなく、家族から退職を反対されることもあります。
その場合、自分の感情や考えだけで半ば強引に辞めてしまうことはよくありません。
その後の家族との関係に亀裂が入ってしまう可能性もあるからです。
家族に対しては、どうして今の会社を辞めたいのか?どんな状況にあるのか?など、きちんと説明し、家族から理解と納得してもらうことで解決できるはずです。
会社を辞めて良い人の特徴
会社を辞める理由は人それぞれありますが、辞めて良い人の特徴をご紹介していきます。
自分に当てはまるかどうか参考にしてみてください。
仕事が合わない
何年か会社で働いていると仕事に慣れてきますし、会社の方向性も解ってきます。
すると、「自分の目標にしていることが実現できるのだろうか」「仕事にやりがいを感じない」と、考えることもあるでしょう。
このまま会社にいても実現できそうにないなら、辞めていいかもしれません。
今のご時世、転職するのはあたりまえなので、早いうちに会社を辞めて次に行くのもいいでしょう。
労働時間が長い
中小企業やベンチャー企業では、社員数が少なく一人ひとりの業務量が多い場合があります。
そうなると、長時間残業や休日出勤が発生し、睡眠不足やプライベートに支障が出ます。
心身ともに休まらず、ストレスから体を壊してしまいかねないため、辞める選択を選ぶことも大切なことです。
心身ともにストレスを感じる
業務内容や職場の環境が悪く辞めたい気持ちが強い状態が長く続けば続くほど、心身ともにストレスを感じてしまい精神的に疲れてしまいます。
結果、うつ病になってしまう可能性もあるため、自身の身体を守るためにも我慢せず早めに会社を辞めましょう。
会社に将来性がない
会社の業績が安定しておらず、毎月の給料が減ったり残業代がカットされたりすることがあります
最悪の場合、社員のリストラや倒産になり、職を失う可能性もあるわけです。
会社の業績不振を感じたら、自身の生活を守るためにも今の会社を退職することが賢明です。
会社を辞めてはいけない人の特徴
会社を辞めて良い人の特徴をご紹介してきました。
次は会社を辞めてはいけない人の特徴をご紹介していきます。
自分に当てはまるかどうか参考にしてみてください。
思いつきで退職を考えている
明確な目標がなく思いつきで退職するのはよくありません。
なぜなら思いつきで辞めた後に転職できるとも限りません。
また、無事に転職できたとしても今の会社よりも悪い会社に転職する可能性もあるからです。
思いつきで退職するのではなく、退職してからどうして行きたいのかしっかりと考えましょう。
退職理由が働きたくない
明確な理由なく、働くことが嫌だから会社を辞めるのはよくありません。
若ければまだやり直せますが、歳をとってからいざ再就職を考えてもなかなか企業から雇ってもらうのは難しいでしょう。
退職するなら、退職した後のキャリアプランを考えてから検討しましょう。
給料だけで判断している
「給料が安いから、次は給料の高い会社に転職する」という考え方も、自分の生活があるので大切なことです。
しかし、仕事をする上で大切なことは、給料だけでなく仕事内容や職場の人間関係、仕事のやりがいなども含まれます。
給料が高くても、仕事にやりがいを感じなかったり、人間関係が悪いと人はストレスから辞めたくなります。
今の会社で、「キャリアアップできそうか」「給料が上がりそうか」など、将来を考えたうえで実現できそうなら、今の職場で頑張ることを検討しましょう。
結婚や親の介護が退職理由
自分の家族の介護が必要になる場合もあります。
今の仕事と介護を両立することが難しくなり、仕事を辞めざるを得ない状況になることもあるでしょう。
しかし、会社を辞めてしまったことで収入がなくなり、介護に必要な費用が払えなくなることになります。
介護休業を利用すれば仕事を辞めなくても介護をすることができます。
会社を続ける場合にすべきこと
いい会社を辞めず今の会社で働くことを決断した場合、何をすべきなのでしょうか。
ここからは具体的にすべきことをご紹介していきます。
休みを取る
日々の業務で疲れていたり、人間関係などのストレスから会社を辞めたいと感じるなら、思いきって休みを取りましょう。
疲れやストレスから冷静な判断が取れない状態は体によくありません。
上司に相談してまとまった休みを取得し、体と心を休めましょう。
スキルアップする
今の会社で働いてもスキルアップできないと感じているなら、自分でスキルアップできる環境をつくることも大切です。
例えば、以下のようなことが大切です。
- 上司に「こんな仕事にチャレンジしたい」などと意欲をみせる
- 部署異動できないか人事に相談してみる
- 会社外でスクールに通ったり、独学でスキルを習得してみる
自ら行動を起こすことで、会社から与えられなくてもスキルアップできる環境を作ることも大切なことです。
人間関係を改善する
人間関係が原因で会社を辞めたいと感じている場合は、相手の考え方を変えることはなかなか難しいので、自分の考え方を変えてみるのがいいです。
具体的に以下のように、自分から行動して人間関係を改善していくことをおすすめします。
- 相手とは価値観が違うんだと割り切って接する
- 職場の人とは、仕事上だけの付き合いだけに留める
- 相談できる相手にアドバイスをもらう
上司や人事に相談する
仕事内容にやりがいを感じず、会社を辞めたいと感じているなら、部署異動して刺激を得ることもいいです。
新しい環境で仕事ができれば、スキルアップや人間関係の構築などで、仕事にやりがいを感じることができるかもしれません。
上司や人事に掛け合い、部署異動ができないかどうか相談してみてください。
家族や友人に相談する
会社に相談できる人がいないなら、家族や気の許せる友人に相談してみるのもいいです。
会社内部のことを知らない人だからこそ、より客観的なアドバイスをもらえることもあります。
自分だけでは思いもしなかった思考やアイディアが生まれる可能性があるので、ぜひ家族や友人に相談してみてください。
いい会社だけど辞めたいまとめ
ここまで、いい会社だけど辞めたい理由を中心にご紹介してきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- いい会社だけど辞めたい理由は待遇面での不満や人間関係の悪さなど
- いい会社だけど辞めたい時は、今の会社よりも労働環境が悪くなる可能性を検討する
- 転職は自己分析をしっかりとする
- 退職の注意点はしっかりと退職する目的を持ち円満退社を心掛ける
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。