コールセンターの正社員はきつい?原因や対処法を解説

コールセンターの仕事に対して、「きつい」「成長を感じられない」というイメージを持ったことはないでしょうか?

そもそも初対面の人と電話で話すことに緊張するのではないでしょうか。
そこで本記事では、コールセンターの正社員の仕事内容や仕事がきつい原因と対処法などについて詳しく説明していきます。

コールセンターの仕事はきついなどというデメリットだけではなくメリットについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

コールセンターの正社員の仕事内容

なぜ、「コールセンターの仕事はきつい」というイメージを持たれる方が多いのでしょうか?

「コールセンター」とは、読んで字の如く、”電話を通してお客様とお話をする”業務のことです。
取り扱う業種などによって変化しますが、商品への問い合わせやサービスについての質問、また商品を売り込んだりします。

主にコールセンターの仕事は、大きく分けて2種類に区分されます。

インバウンド業務

インバウンドとは英語で「中に入ってくる」という意味になり、お客様からかかってきた電話に対応する業務のことを指します。

インバウンド業務は、マニュアルが完備されており初心者でも問題なく業務に取り掛かることができます。
また、インバウンドの仕事で必要不可欠なスキルがパソコンの基本操作です。

電話だけではなく、チャットやメールなどでお客様へ返信、場合によってはパソコンの遠隔操作を行うこともあります。

アウトバウンド業務

もう一つのコールセンターの正社員の業務は「アウトバウンド業務」と言います。
アウトバウンド業務とは自社商品やサービスなどを売り込むために、コールセンター側からお客様へ電話することを言います。

また、自社製品の満足度を訪ねたり、お客様のニーズを聞き出し詳しい商品説明などをする、ダイレクトマーケティングもあります。

アウトバウンドは、インバウンドのようにマニュアルが完備されているわけではなく、自社製品の売り込みを行う必要があります。
そのため、必要なスキルとしては”トーク力”となります。

コールセンターの正社員がきつい理由

コールセンターの正社員の仕事は、勤務時間に自由が効いたり割と高時給な企業が多いのが特徴です。
”初心者でも働きやすそう”と良い第一印象をいだく方も多いのではないでしょうか。

ではなぜ「コールセンターの正社員の仕事がきつい」と思われがちなのでしょうか?
ここからは、具体的な「コールセンターの正社員のきつさ」について紹介していきます。

肉体的な辛さ

コールセンターの仕事は基本的に電話とパソコンがあれば成立します。
そのため、「座ったままできる仕事」の1つです。

しかし、ずっと座り続けるということで、体の至るところに疲労が溜まってきます。
具体的には、腰痛・眼精疲労・頭痛・肩こり・腱鞘炎・耳や喉の痛みなどに困らされる方が多いようです。

ブルーライトカットメガネや椅子矯正グッズを使用して対策する人が多いようです。

精神的な辛さ

精神的にもきつい部分があるのがコールセンターの仕事です。
コールセンターの正社員の精神的なきつさを具体的に紹介していきます。

”精神的に辛い”と感じる業務内容は主に5つあります。

  • クレーム対応が辛い
  • 覚えることが多い
  • 問い合わせ内容が予測不能
  • 電話対応、パソコン操作が苦手だと辛い
  • ノルマがある

仕事の忙しさ

入電に関しては忙しい時間帯がだいたい決まっています。
一般的にコールセンターが始業してからお昼にかけての時間が入電数が多い傾向にあります。

お客様の多くは、他企業に勤めていることもありお昼の休憩時間帯に電話をしてくることが影響しているようです。

給料の低さ

コールセンター業界は、全体的に給料が低いと言われています。
新卒〜約3年までは他企業の給料と大差ないのですが、その後の伸びしろがほぼありません。

ルーチン業務なので常に一定の給料になりがちです。
また、スーパーバイザーという役職に昇格しても、約25万円の給料+残業代というのが実態となっています。

休憩が取れない

コールセンターの休憩はお昼休み以外に、”小休憩”や”トイレ休憩”などが決まっています。
24時間勤務の場合だと、夜勤の休憩がある場合もあります。

定期的に休憩があるのですが、コールセンターの仕事は自分のペースで進めることができません。
電話が鳴ってしまったり、ノルマを達成していない場合はなかなか自由に休憩を取ることも難しくなります。

そういった点が、コールセンターの正社員の仕事がきついと思われる所以なのかもしれません。

クレーム

コールセンターの仕事で避けては通れない道があります。
それは「お客様からのクレーム」対応です。

お客様と一言で言っても、様々なお考えを持たれている方がたくさんいます。
丁寧に対応している場合であってもお客様の気に障るようなことがある場面もあります。

お客様は怒りモードになっているので、何を言っても逆ギレされる可能性があります。

ノルマがある

”アウトバウンド業務”では、よく「●●件電話達成するまで帰ってはいけません」などのイメージをされている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

確かに会社全体の目標設定は存在します。
しかし、「一人●件は絶対!」というような厳しいノルマはありません。

しかし、会社の目標設定があるということは少なからず個人の目標設定も存在するということです。
個人目標に重きをおいている会社であれば、「きつい」と感じる方もいるでしょう。

成長の実感がない

インバウンド業務はマニュアルが完備されており、考えなくても書いてある内容をちょっと感情を入れて読み上げることができれば対応ができます。

またアウトバウンド業務に関しても、自社商品やサービスの売り込みがそもそもお客様に電話に出ていただいても契約へこぎつけることが難しい内容です。

必然的に、コールセンターの仕事をして成長を感じられる瞬間はほとんどありません。

コールセンターの正社員がきつい時の対処法

では実際に、就職した先や就職しようとしているコールセンターの正社員の仕事がきつい場合の具体的な対処法を紹介します。

転職する

実際のコールセンターで働いたことのある人の意見としては、下記のように思われている場合が多いです。

「毎日お客様からのクレーム対応をしたり、ひどい場合は怒鳴られたるする」
「アウトバウンド業務でノルマ達成が大変だった」

自身が行っている業務がきついと感じる原因の一つに仕事に向いていないということがあります。
転職を検討するのも一つの選択肢に入れましょう。

相談する

まずは同僚上司に相談してみましょう。
しかし転職に長けているわけではないので、専門の会社に相談するのがよいでしょう。

人材紹介サービスや転職支援エージェント、ハローワークなどの転職のプロへ相談すれば難しいと思っている転職もスムーズに行くかも知れません。

休みを取る

コールセンターの正社員の仕事はきついものが多いです。
「きついな」と感じてしまった場合は、無理に通い続けるのは体に悪いです。

”行きたくないな”と思うようでしたら、お休みを取ることも良いでしょう。

コールセンターの正社員のやりがい

コールセンターの正社員の仕事はきつい面があります。
コールセンターの正社員の仕事のやりがいはあるのでしょうか?

コールセンターの正社員の仕事のやりがいをご紹介します。

お客様に感謝された時

インバウンド・アウトバウンド業務で「お客様との対話」という面では柔軟に対応しなければならない場面があるでしょう。

きついコールセンターの仕事でも、相手を思いやって仕事ができてお客様に「ありがとう」と感謝されれば、”やりがい”につながることでしょう。

忙しさを乗り越えた時

コールセンターの仕事は、時間帯によって入電数が極端に多くなります。
入電のピークの忙しさを乗り越えたときの達成感はやりがいにつながるでしょう。

コールセンターの正社員に向いている人

コールセンターの正社員はきついと言われています。
コールセンターの正社員に向いている人はいるのでしょうか?

コールセンターの正社員に向いている人の特徴についてご紹介します。

臨機応変に対応できる

コールセンターの仕事はお客様との接客業です。
マニュアルが完備されているからといって、お客様がマニュアルどおりの回答をしてくれるとは限りません。

むしろ、マニュアルに記載のないことばかりを聞いてくるかも知れません。
どの場合にも対応できるように、臨機応援に受け答えができる人がコールセンターの仕事に向いているといえます。

気遣いができる

コールセンターの仕事は決まった対応以外のことも行わないといけないきつい仕事です。
そのため、気遣いができなければ続けていくことは難しいでしょう。

お客様の意図を読み取る力、幅広い知識からお客様にあったものを提供できる能力など、気遣いができる人がきついコールセンターの仕事でもやっていける人だからです。

体力がある

コールセンターの仕事がきついとされることの一つに”クレーム対応”があります。
クレーム対応は相当な体力を消耗します。

慣れないうちは、お客様へ誠心誠意接客しようと考えると思いますが、クレーム客は人の心を持ち合わせていない人が多いです。

クレームに負けないくらいの体力をつけて、真摯に対応することが必要です。

コミュニケーション力がある

コミュニケーション力がある人はきついコールセンターの仕事でも継続できる力を持ち合わせていると言えるでしょう。

なぜなら、お客様を怒らせるようなことを言わないようにたくさんの引き出しから言葉を選んで対応できるからです。
怒って電話をしてきたクレーム客の対応もお手の物でしょう。

責任感がある

コールセンターの仕事において重要なことは、お客様からの「信頼」を勝ち取ることです。
お客様への対応一つで、会社全体の信用が揺らいでしまうことも十分にありえます。

  • 自分なりに丁寧に対応した。
  • クレーム対応で余計お客様を怒らせてしまった。

などの対応は日常茶飯事でしょう。

コールセンターの正社員の給料や待遇

きつい内容が多いコールセンターの仕事ですが、正社員の給料や待遇は一体どのようになっているのでしょうか?
ここではコールセンターの正社員の給料や待遇について紹介していきます。

コールセンターの正社員の給料は月々の給料以外にも年に1〜2回賞与がある企業もあります。
一般社員の平均年収は、約3,000,000〜4,000,000円ほどと言われています。

一方マネジメントなどを行うSV(スーパーバイザー)と言われる役職では、4,600,000円以上になることもあります。

コールセンターの正社員の一日

それでは実際のコールセンター正社員の一日の流れを確認していきましょう。

  1. 朝礼
  2. 電話受付
  3. 小休憩
  4. 電話対応(商品知識研修)
  5. 電話受付

インバウンド業務は入電に対して対応するので、就業時間内は基本的にはずっと電話対応です。
一方アウトバウンド業務は、商品やサービスを売り込まないといけないため、商品知識研修を行う企業が多くあります。

コールセンターの正社員の将来性

最後にコールセンターの将来性について紹介していきます。
コールセンターの仕事は「将来なくなる仕事」ランキングに残念なことにランクインしています。

その主な理由としては、”AI化が進む”ということです。
AIはある程度の知識を覚えてそのとおりに動くだけではなく、自ら学習して動くようにすることもできるため、AIに仕事を取られてしまう可能性が高いというわけです。

また、高年齢層でもインターネットを使いこなせるようになることも将来性がない一つの原因と言えます。

コールセンターの正社員はきついまとめ

ここまでコールセンターの正社員がきついと思われる原因と対処法などを中心に書いてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下のとおりです。

  • コールセンターの仕事は肉体的にも精神的にもきつい
  • コールセンターの仕事には向き不向きの人がいる
  • コールセンターの仕事は将来性がない

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。