新卒でベンチャー企業には絶対に行くな?理由を解説

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」という話題はご存じでしょうか?

大手企業orベンチャー企業で悩んでいる新卒の方は、ベンチャー企業には絶対に行くなと言われている理由について詳しく知っておきましょう。

そこでこの記事では新卒がベンチャー企業に行くことのメリットやデメリット、行くなと言われている理由について詳しく説明していきます。

新卒でベンチャー企業に行くなと言われている理由以外に、両企業の特徴についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

新卒でベンチャー企業には絶対に行くなについて

本記事の題名にもあるように、なぜ「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われているのでしょうか。

一般的に「ベンチャー企業では新卒でも圧倒的に成長できる」「新卒でも裁量権がある」などポジティブに考えられることが多いです。

比較的自由にフォーマルな働き方がしたいと考えている人はベンチャー企業志望が高いでしょう。

また、硬く伝統的なしきたりの中で働くイメージがある大手企業に比べ、圧倒的成長でき、自由な社訓の中で働けるイメージのベンチャー企業に魅力を感じる新卒も多いでしょう。

しかし、あくまで表面的なイメージであり「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われているには幾つか理由があります。

就活生のベンチャー企業への就職状況

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われていますが、実際、就活生のベンチャー企業への就活状況はどうなっているのでしょうか。

キャリア教育支援NPO エンカレッジが行った就職活動状況についてのアンケート調査では全体の3割ほどがベンチャー企業を志望している事がわかりました。

ベンチャー企業を志望する理由として

  • 大手企業では行えないことが出来る
  • 最優先に自身のやりたい事が出来る
  • 目標とする人物との距離が近い

などが挙げられています。

目標が明確で今後のキャリア展開を見据えている就活生は、「とりあえず安定の大企業」よりも行動をもって成長できるベンチャー企業を志望している傾向です。

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」という言葉は目標もなくなんとなくベンチャー企業には絶対に行くなとも言えると思います。

新卒でベンチャー企業には絶対に行くなと言われる理由

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われている幾つかの理由について説明込みで見ていきましょう。

最初に、理由としては以下のようになります。

  • 待遇が悪い
  • 倒産のリスク
  • ブラック企業
  • 教育制度が整っていない
  • 責任感が重い
  • 転職が難しい

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われている各理由の詳細について見ていきましょう。

待遇が悪い

まだ成長過程にあるベンチャー企業は待遇面が悪いというデメリットがあります。

主に給与に関する事であり、昇給や賞与、福利厚生などが整っていないと言われることが多いです。

給与が低い新卒が安定を求めてベンチャー企業を志望する場合は「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われるでしょう。

倒産のリスク

現代では大手でも倒産のリスクは十分にあり得ることですが、ベンチャー企業になると倒産の可能性がグッと上がります。

倒産のリスクが大きい原因としては、経営体力がなく資金を十分に調達できないことが大きな要因だと言われています。

また、画期的なアイデアを持つベンチャー企業でも慢性的な経営ミスや不正、タイミング、などどんな理由で倒産するか分かりません。

ブラック企業

ベンチャー企業の多くが「労働時間の長さや一人が抱える仕事量」「給与や待遇面」などによってブラック企業になっている事例が多いです。

組織体制が整っていないことが多く、売り上げのために長時間労働したり人で不足により一人が抱える仕事量も多いなどの要因です。

また経営者の要求水準が高い場合もブラック企業になりやすい可能性があります。

教育制度が整っていない

ベンチャー企業は基盤が安定していない場合が多く教育制度も整っていないことが多い為、上記で述べたようにブラック企業になりやすいです。

新卒がいきなり一つのプロジェクトを任されるといったこともあり社会経験も未熟な状態である為、戸惑ってしまうでしょう。

即戦力を求めるベンチャー企業より社会人としての常識や対応などをしっかり学びたいという新卒は「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言えます。

責任感が重い

責任感が重いという理由も教育基盤が整っていないことによる原因です。

新卒に一つのプロジェクトを任せ、全て責任がのしかかるのでキャリアを積んでから経験していきたいという人は「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言えます。

しかし、「上昇志向が高い人」や「責任ある仕事を若いうちから経験したい」と考えている人はベンチャー企業に向いている可能性もあります。

転職が難しい

新卒がベンチャー企業or大手企業で悩んでいる大きな理由として「今後のキャリアでの転職が難しい」という事があります。

従来の働き方であり永年勤続が現代ではほとんど無くなって来ており「転職」を視野に入れ企業を選ぶ新卒も多くいます。

就職後にベンチャー企業から大手企業に転職となるとほとんどがポテンシャル採用になるので転職の難易度がグッと上がります。

大手企業からベンチャー企業に転職する場合は難易度が低くなる為、今後のキャリアを見据え転職を楽に、と考えている人は「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言えます。

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」は正しいのか

ここまで「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」という理由について述べてきましたが実際、本当にその情報は正しいのでしょうか?

結論、「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」は正しいとも正しくないとも言えません。
それぞれの魅力や特徴、メリット、デメリットがあるので志望する人の考えで変わってしまいます。

大企業orベンチャー企業で悩んでいる新卒の方は両方の特徴やメリットデメリットなどを加味しよく確かめてから決めるようにしましょう。

大企業でも安心できない

実際問題、「安泰」「給与」「福利厚生が充実」などのイメージがある大手企業も安心というわけではありません。

近年ではリストラ(早期退職)も増えてきており、なにより「会社がいつまでも残っているという保証がない」という事も言われています。

しかし、東京商工リサーチの30年間の上場企業倒産推移によれば年々倒産している企業は減ってきており「倒産によるリスクは少ない」と言えます。

では、なぜ大企業でも安心できないと言われるのでしょうか。

多くは「年功序列による薄給」「残業の多さ」「代り映えの無い業務内容」など懸念点はベンチャー企業と大差なく見えます。

必ずしも「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」という言葉を信じれば良いというわけではありません。

ベンチャー企業は人気がないわけではない

新卒の場合は大手企業が良いと言われがちですが「ベンチャー企業は人気がないわけではありません」

先ほど述べたように大手企業にも幾つか懸念点があり入社したから安心というわけではありません。

新卒でベンチャー企業を志望し就職する人は沢山おり、実際、大学生の就活意識調査によればベンチャー企業と大手企業の割合はほとんど半分になっています。

それぞれに個人の適正によって向き不向きが見られるので自身がどのように働いていきたいのかも重要になっていきます。

大企業とベンチャー企業で人それぞれ適性がある

ベンチャー企業or大手企業で悩んでいる人は自身の特性によって選んでいます。

就職する際どのような企業志向を持っているかを調査した結果では「大手企業を志望する場合は安定を求める」「ベンチャー企業の場合は働きがいや社風」などとなっています。

自身が企業に何を求めるのかによってベンチャー起業が良いのか、大手企業が良いのか見えていきます。

ベンチャー企業について

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」という言葉だけを聞いてベンチャー企業はイメージ的に良くないと思っている人もいるかもしれません。

しかし「ベンチャー企業」とは何か?知っているでしょうか。

ベンチャー企業は実際、明確な定義や基準は無いですが一般的に新規の事業(サービスやビジネス)を展開する企業のことを指すといわれております。

「成長志向」や「新規性」などという言葉に絡めて説明されることが多い印象があります。

しかし、「投資機関から支援を受けている」「大企業が行えない事業を行っている企業」これらもベンチャー企業とされており幅広い定義が存在します。

ベンチャー企業に向いている人・向いていない人の特徴

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われていますが、必ずしもベンチャー企業が悪いというわけでは無く、向いている人や向いていない人などがいます。

それぞれの持つ特徴について見ていきましょう。

ベンチャー企業に向いている人

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われていますが、勿論ベンチャー企業に向いている人もいます。

ベンチャー企業に向いている人は

  1. 成長意欲がある
  2. 新卒から大きな仕事がしたい
  3. 自立的である人

この様な人はベンチャー企業に向いているといえます。

ベンチャー企業では若いうちから大きなプロジェクトを任せられたりするため、何事にも取り組み失敗を恐れない成長意欲が高い人は向いています。

また、一人に対し裁量権が平等に有ることが多いので「今後自立的に独立するため経験を積みたい人」「大きな仕事を請け負いたい」という人にもおすすめです。

ベンチャー企業に向いていない人

逆に「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」に該当する向いていない人もいるので確認していきましょう。

  1. 安定を求める
  2. 将来性を求める

この様な事を企業に求める人はベンチャー企業に向いていません。

ベンチャー企業は成長段階の企業であり、「教育体制が充実していない」「給与や福利厚生の面で充実していない」などがあります。

大企業は給与や福利厚生は勿論、教育体制や今後のキャリアにかかわる将来性という面でも優れているので企業選びに「安定」を求める人はベンチャー企業に向いていないです。

ベンチャー企業のメリット・デメリット

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われていますが実際にベンチャー企業にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

それぞれの持つ特徴について見ていきましょう。

ベンチャー企業のメリット

ベンチャー企業のメリットとして以下の様な特徴があります。

  • フットワークが軽く意思決定までが早い
  • 経営陣と距離が近く自身の意見を届けやすい
  • インセンティブやストックオプションなどがある
  • 将来性があり、成長過程にある

ベンチャー企業にはこの様な特徴があり、成長志向が高い人や新卒のうちから裁量権を持てる仕事がしたいと思う人にはおすすめです。

また、大企業とは異なり経営陣とも距離が近いので自身の意見を直接届けることが出来、自発的に考え行動することが多いのでとにかく様々な経験ができる特徴もあります。

ベンチャー企業のデメリット

逆にベンチャー企業のデメリットとしては以下のようになります。

  • 福利厚生が整っていない
  • 給与が低い
  • 教育体制が整っていない

ベンチャー企業は資金的な体力面が大企業に劣る為、福利厚生や給与を高く充実させられないという大きいデメリットがあります。

また、教育面に関しても未熟な状態で大きな仕事やプロジェクトを一人で任されたりする場合もあるので十分な教育体制を望む人にとってデメリットになります。

しかし、「〜な制度を作ってほしい」など声を届けやすく充実した環境を作れる可能性もあります。

大企業について

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」という人は大企業に絶対な信頼を置いていますがそもそも大企業とは何なのでしょうか?

一般的に見れば従業員が多く資本金がありネームバリューのある企業のイメージですが、実際には確固とした定義はありません。

企業規模は中小企業のみ「中小企業基本法第三条第一項」により決められており、業種によっても異なる基準で定められています。

逆を言えば「中小企業基本法第三条第一項」を満たしていなければ(基準を超えている場合)大企業と言えるでしょう。

助成金などの条件による定義付けはありますが「中小企業以外の企業」と言われることが多いです。

大企業に向いている人・向いていない人の特徴

ベンチャー企業と真逆のイメージがあり誰でも向いているように思える大企業ですが、実際はどのような特徴があるのでしょうか?
自分が向いているのか、向いていないのかをシッカリと確認していきましょう。

大企業に向いている人

大企業に向いている人の特徴としては、

  • 企業に全体的な安心感を求める人
  • 充実した福利厚生を求める人
  • 社会人としてのマナーを身に着けたい人
  • 上下関係を重んじる人
  • ある程度の管理でも抵抗感がない人

などこの様な考えを持っている人は大企業に向いていると思います。
後に解説するメリットの部分でも述べていますが、大企業は給与や福利厚生、教育体制、将来性において安定していると言えます。

企業志望の優先事項の中で「安定」を一番に求める人は大企業に向いています。
また、大企業は年功序列なことが多く、ベンチャー企業よりも上下関係がハッキリとしています。

そのため、厳しい事を言われても深く気にしない人やある程度鈍感な人の方が上手くやっていけるでしょう。
さらに従業員も多く管理的なので上司からの指示や言われたことを抵抗なく行える人が向いています。

大企業に向いていない人

大企業が向いていない人の特徴として

  • 協調が苦手な人
  • 幅広い業務に関わりたい人
  • 成長意欲が強い人

全体的に上記の様な人は大企業には向いていないと言えます。
多くの従業員を雇用している大企業では協調性が個性よりも重要視され上司の指示を忠実にこなす社員の方が都合がよく好まれやすいです。

一つのプロジェクトを完成させるためにも仕事を細分化し一人一人に決まった仕事を与えるので自分に与えられた業務以外の様々な仕事を行いたいという人は大企業に向いていないです。

大企業は基本的に年功序列と失敗せず着実に仕事をこなす人が評価されます。
そのため、何度も失敗し成長の糧にしていきたいと思う人は比較的裁量権があり、様々な業務に携われるベンチャー企業がおすすめです。

大企業のメリット・デメリット

大企業と言えば高い給与、安定した環境、充実した福利厚生などのイメージでメリットしかないように思えますがデメリットはあるのでしょうか?
実際にメリット、デメリットについて確認していきましょう。

大企業のメリット

「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われているだけあって大企業には多くのメリットがあります。

メリットとして大企業は福利厚生、社会的信用、安定性、教育制度、将来性等があげられます。

厚生労働省が行った「令和二年賃金構造基本基本統計調査」によれば大企業は中小企業に勤めている人に比べ約50万円ほど高いという結果があります。

また、大企業が安定しているといわれている理由は福利厚生にもあります。

住宅手当や出産祝い、慶弔見舞金、施設優待利用制度など代表的な制度以外にも従業員の満足度を満たすような制度が存在しています。

学生が企業選びをする際に福利厚生や給与を重要視するため、福利厚生は大きなメリットだと言えます。

その他、教育制度がシッカリしているため、ビジネスマナーや社会人基礎力を身に着けることが出来ます。

転職においても大企業のネームバリューや過去に行ってきた経験によって有利に働きやすい特徴があります。

大企業のデメリット

大企業のデメリットとしては新人の段階では任せてもらえる仕事が少なく裁量権が無い事や転勤の可能性、年功序列型で実力が評価されにくいなどが挙げられます。

独自の企業文化があり、従業員の数も多いため人間関係でのトラブルで苦労することも良くあります。

中小企業、ベンチャー企業の多くが実力での成果主義制度を採用していますが「年功序列型」のケースが多い大企業では成果を上げたとしても昇給に結び付きにくいです。

年次で年収上限が設定されている大企業も存在するため、貰える給与は比較的高いですが上がるまで時間がかなりかかるという場合がほとんどです。

また、ベンチャー企業と異なり経営陣との距離が遠く意見を届けにくく、多数の従業員を雇用しているため意見や希望が通りにくいといったデメリットもあります。

ホワイトベンチャー企業の特徴

ホワイトベンチャー企業の特徴としては

  • 残業時間が少ない
  • シッカリと休日がとれる
  • 離職率が高い
  • ベンチャーキャピタルや受賞歴がある

上記に該当するベンチャー企業はホワイトベンチャー企業と言えるでしょう。

多岐にわたり、業務にかかわることが出来、裁量権もあるベンチャー企業ですが、「仕事量が多い」という問題もあります。

その様な中で休日でもしっかりと休み(休みでも仕事をしていない)を取れているか、つきの残業時間は少ないか、などが重要になってきます。

また、離職率が低いということも確認すべき点です。

離職率が高い場合は職場環境に何らかの問題があり仮に就職したとしても「やめたい」「会社に行きたくない」など精神的に疲れてしまうためです。

さらにベンチャーキャピタルから支援を受けているベンチャー企業や日本ベンチャー大賞などに受賞歴がある企業は将来性を図るうえで一つの手掛かりになります。

ホワイトベンチャー企業か確認する事項ではありませんが参考にするのはおすすめです。

ブラックベンチャー企業の特徴

ブラックベンチャー企業の特徴としては

  • 抽象的概念が謳い文句
  • 大量採用をしている
  • 時間外労働が多い
  • 離職率が高い

などといった特徴があります。

紹介したようにホワイトベンチャー企業があればブラックベンチャー企業も存在します。

主な特徴としては「夢」「圧倒的成長」などの抽象的概念を謳っており具体的なビジョンや情報が不明瞭なことが多くこのようなベンチャー企業は注意が必要です。

また、大量採用をしているベンチャー企業もブラックである可能性が高く離職者を前提に採用しており事業拡大による大量採用以外は危険です。

労働時間に問題があったり環境、人間関係など様々な要因が考えられる為、ベンチャー企業を探している場合はまず、離職率を確認してみましょう。

新卒でベンチャー企業には絶対に行くなまとめ

ここまでベンチャー企業や大企業が持つ特徴やなぜ「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」と言われているのか、などを中心にお伝えしてきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  1. 「新卒でベンチャー企業には絶対に行くな」は正しいわけでは無い
  2. 大企業は「安定」を求める人がおすすめ
  3. ベンチャー企業は「成長意欲が高い人」がおすすめ
  4. 企業選びは自身の特徴をによって変わる

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。