残業30時間はきつい?対処法を解説

残業30時間はきついといわれていますが、実際にどういった職種やきつい理由などを考えたことはありますか?

本記事では、残業が30時間以上ある職業や理由や対処法を詳しく解説していきます。
今自分が置かれている仕事が、残業30時間できついのか、どう対処するのが正解か知りましょう。

万が一辞める際に知っておいてほしいことも書いているので、ぜひ最後までご覧ください。

残業が多い職種・少ない職種

残業が30時間以上できついといわれていますが、職種によって残業時間は異なります。
残業が少ない職種、多い職種はどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは職種の違いをみていきましょう。

多い職種

世間で残業が多いとされる職種を紹介します。
残業が30時間以上あると言われているのが、営業職、コンサルタント、ディレクター職、サービス業などがあります。

営業職やコンサルタントは、時間を自分で決めて働けないことが残業が多くなります。
またディレクター職などは、編集業務や制作会社などで時間に追われることが多い職種です。

残業30時間以上はきついですが、普通にあることでしょう。
サービス業は営業中はお客様につきっきりで、事務作業などを時間外に行うことがあるので、残業時間が多くなるようです。

少ない職種

残業が少ない職種も紹介します。
残業が少ない職種として、秘書、受付、営業アシスタント、監査、販売などがあります。

一般的にアシスタントや事務関連の仕事が多いことがわかります。
残業が多い職種と比べて、自分でスケジュールを組みやすく勤務時間や営業時間内に仕事を終えることができるので残業が比較的少ない職種となっています。

残業30時間の人の1日の流れ

  • 起床:7時
  • 通勤:7~8時50分
  • 勤務開始:9時
  • 勤務終了:18時
  • 残業終了:19時30分
  • 通勤:19~20時40分
  • 帰宅:21時40分
  • 就寝:23~24時

9~18時までの8時間勤務として、月の残業が30時間つくとしましょう。
大体、1~1時間半の残業をするとして、帰るのが21時や22時と自分の時間がなくなってしまいます。

残業が30時間つくだけで、自分の時間がなくなってしまい、私生活にも支障が出るでしょう。

残業30時間がきつい理由

残業30時間は意外にきつく、平均で1日約1.5時間の残業となります。
では、具体的に残業30時間がきついとされる理由はどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、具体的な例を挙げていきましょう。

夜遅くまで仕事する

残業が30時間ある場合、基本的に夜にしわ寄せが来てきついことがあるでしょう。
19時に終わるとして残業が1.5時間つくと20時半となります。

通勤時間も考えると夜遅くなり食事や就寝時間にまで影響します。

休日が少ない

残業30時間がきつい理由として、平日の夜に時間が取れない分休日に影響します。
ゆっくりできる時間は休みの日だけなのに、つい寝てしまって休みを1日棒に振ることもあるでしょう。

休日を犠牲にしなければいけないというのは、普段の勤務日のモチベーションにも影響します。

自由に使える時間が減る

残業30時間がきつい理由に、自由に使える時間が減るということが挙げられます。
平日も夜遅くまで仕事をしていると、家族の時間や趣味の時間も減るでしょう。

自由に使える時間を自分で見い出し、過ごし方を考え直すといったことも考える労力がかかります。

睡眠が取れない

残業が30時間あるときつい理由に、自分の時間をとるために睡眠時間が取れないことが挙げられます。

寝るまでの時間「テレビを見たい」「子供と遊んであげたい」など、時間を趣味や家族に使うだけで、どうしても睡眠時間を削るしかなくなります。

用のない居残り残業

残業30時間できつい理由の一つに用のない居残り残業があります。
上司がまだ退社していないのに自分は帰ることができない、世間話の輪から抜けることができないなど、理由は様々ですが用のない居残りほど無駄なことはないでしょう。

身体的負担

残業30時間がきつい理由として、身体的負担もあります。
1日約1.5時間と考えるとそんなに過酷ではないように思うかもしれません。

しかし、やはり同じ労働環境が続けば身体的負担は必ず出てきます。
「定時であがる時間を作る」「休日は身体を休める」など対策を取らなければ、身体への負担は解消されないでしょう。

精神的負担

残業30時間がきつい理由に精神的負担があります。
毎日残業をしていると仕事に追われている時間が多いことになります。

精神的に追い込まれてしまうとうつ病や適応障害など精神病を引き起こす可能性もあります。
精神的負担を感じたらリフレッシュをする癖をつけましょう。

パワハラ

残業30時間できつい理由の一つに上司からのパワハラが考えられます。
無理な仕事、その日中にできるかわからない仕事量の強要など、パワハラは様々です。

しかしパワハラのせいで、毎日残業をしないといけない状態は、改善を求めるべきでしょう。

残業代を支払わないブラック企業

残業30時間がきつい理由にみなし残業があります。
会社が月30時間をみなし残業代としている場合、30時間程度の残業では残業代を支払ってもらえません。

また、残業代を支払わないというブラック企業も存在します。
そういった場合は、定時であがるように心がけましょう。

残業が30時間になる理由

残業30時間はきついと言われていますが、そもそもなぜ残業時間が30時間にもなってしまうのでしょうか。
残業が30時間になる理由を解説していきます。

労働力不足

残業が30時間できつい理由の一つに労働者不足が挙げられます。
人手が不足していると、必然的に1人の仕事量が増えてしまいます。

そのため、残業時間が30時間を超えてしまうのでしょう。

明らかな人手不足の中、残業をさせることには問題があります。
上司などに残業がきついことを伝えることも大切なことです。

残業前提の企業

残業が30時間を超えてきつい理由に、残業前提という企業があります。
「残業していないといけない雰囲気」「上司が残業をしている」「同僚が残業をしている」という中、自分だけが残業をしないわけにはいかないという風潮がありがちです。

付き合い的な残業もありますが、そういったコミュニケーションは残業をしなくてもできるはずです。

残業月30時間が違法な場合

残業が月に30時間はきついと言われますが、違法になるかと言われるとそうではありません。

しかし、残業が月に30時間以上が違法な場合も2つあります。
ここでは、どのような場合が違法になるのかを紹介していきます。

残業代が払われていない

残業時間が30時間を超えていることが違法になる場合の1つが、残業代の支払いがないことです。
労働基準法37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)に労働時間の延長に対して、賃金を支払わなければならないと定められています。

そのため、残業時間が30時間を超えているのに残業代が出ていない場合は、違法の可能性があります。

労働基準法の36協定に違反している

残業時間が30時間を超えていて違法になる可能性がある場合の2つ目は、労働基準法36協定に違反している場合です。

労働基準法では、1日8時間、週で40時間を法定労働時間と定めています。
会社は、労働者に対して法定労働時間を超える場合、協定を締結する必要があり、これを36協定といいます。

36協定がない場合、残業時間30時間は違法になる可能性があるので、残業代を正当に請求することができます。

残業30時間がきつい時の対処法

残業が30時間がきついと感じたときどう対処をしていけばいいのでしょうか。
ここでは、残業30時間がきつい時の対処法を紹介していきます。

効率的に仕事をする

残業30時間がきつい場合、対処法として仕事の効率化が一番でしょう。
仕事でやることが多い場合は、重要な仕事から片付けていくように書き出すことも効率的に仕事を進める有効な方法です。

仕事の順番を変えることで、何が残業の原因だったかも明確になってきます。

残業代を請求する

残業30時間がきつい時の対処法として、残業代の請求が挙げられます。
会社と労働者の間で36協定を結んでいるのであれば、正当な請求として認められます。

逆に、36協定を結んでいない場合は会社が不当な残業をさせていたということになります。
残業代を請求するのは勇気がいることですが、正当な申し出はするべきでしょう。

転職を検討する

残業が30時間できつい時の対処法として、仕事内容の見直しや残業代の支払いの請求が難しい場合は、転職を検討することも視野に入れてもいいでしょう。

転職を失敗しないためには、今の会社にいながら転職活動をおこない、内定が決まってから辞めることです。

上司に相談する

残業30時間がきつい時の対処法として、信頼のおける上司に相談するのもいいでしょう。
実際に残業がきついことや日常生活に支障が出ていることを相談してみましょう。

意外と上司は気づいていない場合もあり、相談をすれば仕事内容の見直しや人事への相談も掛け合ってくれるかもしれません。

弁護士に相談する

残業30時間できつい時の対処法として、弁護士へ相談することも視野にいれましょう。
第三者を立てることでうやむやにせず対処してくれるでしょう。

また、36協定に違反している可能性がある場合、法的に対処してもらえるので心強いという理由もあります。

労働基準監督署に相談

残業30時間できつい時の対処法として、労働基準監督署に相談することが挙げられます。
自分の勤めている会社が労働基準法の範囲で残業を30時間させていないならば監査に入ってもらうことができます。

どうしても納得のいかない見解だった場合など、一度相談してみるのもいいでしょう。

ストレス発散する

残業30時間できつい時の対処法として、ストレス発散をすることも1つの方法でしょう。
ストレスが溜まっていると、うまく仕事に取り組めないことや滞ることもあります。

一度、気持ちをリフレッシュしてみることで仕事の効率も上がることがあるので、思いっきり自分がしたいことややりたいことをしてみるのもいいでしょう。

残業30時間の会社を辞める際のポイント

残業30時間できついと思い、辞めることを決意した場合、どういう行動を取るべきなのでしょうか。
ここでは、会社を退職するときにするべきことを紹介します。

前もって退職の意思を伝える

残業30時間がきつくて辞めたいのであれば、退職の意思を前もって会社に伝えましょう。

基本的に1か月以上前に伝えるのが一般的です。
自分の仕事の引き継ぎなどのことも考え、早めに伝えるようにしましょう。

あらかじめ転職活動を始める

残業30時間がきついから辞めるのであれば、転職活動を始めましょう。
退職後にすぐに働けるように内定をもらっておくことが大切なポイントです。

転職活動をする上で、ブランクはリスクになってしまいます。
転職先を見つけてから今の会社を辞めるようにしましょう。

転職先の給料や待遇の条件を決める

残業30時間がきつくて辞める際に注意したいこととして、転職先の給料や待遇の条件は先に決めましょう。

希望する条件と譲れない条件などしっかり書き出し、転職先を選ぶようにするのも大切です。
残業が辞める理由なら、残業がない会社を選び、失敗を繰り返さないようにしましょう。

残業30時間がきつい人が知るべきこと

残業30時間がきついからと言って辞めるのは簡単です。
しかし、辞める理由や条件次第では手当が付く場合も、残業代を支払ってもらえる可能性もあります。

ここでは、そんな給付金や手当、残業代の計算方法や請求方法などを紹介していきます。

会社都合退職の失業給付

残業30時間できついと思い辞める場合、失業保険制度も知っておきましょう。
もし、会社都合で退職した場合、失業保険の支給を受けることができます。

失業保険の支給額は約50~80%と自己退社の場合と変わりませんが、給付期間が長いことと給付が早いこともメリットとしてあるので知っておくといいでしょう。

傷病手当金

残業30時間がきついと思っている方に知っておいてほしいのが、傷病手当金です。
傷病手当金は、病気やケガで会社を休んだ場合、社会保険の被保険者が会社から十分な給料が支給されないときに受けることができる手当です。

鬱などの精神疾患でも傷病手当金は適応されます。
もし、精神疾患の症状が疑われる場合は、辞めることを急がず病院で診断を受けて傷病手当金の申請をすることも可能なので診療を受けてみることもおすすめします。

残業代の計算方法

残業30時間あってきついと思っている方は、一度自分がもらうべき残業代を計算してみましょう。

一般的に週40時間の1日8時間を超えて働くことは残業扱いになりますが、残業代を出すためには、「1時間の賃金(時給)×1.25(割増率)×残業時間」で求めます。

1時間の賃金は「月給÷所定労働時間÷所定労働日数」で求めることができます。
また、割増率は残業の形態によって変わります。

残業代の請求方法

残業30時間できつい人は、残業代の請求方法も知っておくといいでしょう。
主に3つの方法がありますが、1つ目は弁護士に依頼をする、2つ目は労働基準監督署に相談する、3つ目が自分での請求になります。

正直、自分で請求をする場合、請求までの手続きをすべて行わないといけないので労力を使います。

※自分で残業代を請求する場合

  1. 会社へ通知書の送付
  2. 残業代の計算
  3. 会社へ交渉
  4. 労働審判申立て・期日出頭
  5. 訴訟提起・期日出頭

労力が少なく、残業代を請求できる可能性が高いのは、やはり弁護士に相談することが一番でしょう。
その場合、完全報酬制度に適合している弁護士ならば、費用も抑えることができます。

残業30時間はきついまとめ

ここまで、残業30時間がきつい実態やその理由、対処法などについて解説してきました。
この記事のポイントをまとめると以下の通りです。

  • 残業の多い・少ない職種を知る
  • 自分の会社の残業30時間が違法か合法かを見直す
  • なぜ残業が30時間を超えるかを考え対処法を探す
  • 辞めるときは前もって転職先を絞る
  • 損のないように手当や給付金、残業代の請求方法なども知っておく

これらの情報が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました。